日本はホットヨガ発祥の地
この数年テレビや雑誌でもホットヨガという名前を聞くことが増えましたが、ヨガと言えばインドというイメージではありませんか?
ホットヨガは日本から広まったという説があります。
ホットヨガはどのような経緯で誕生し、どのようにして広まったのか、その歴史を見ていきましょう。
ヨガの歴史は紀元前から
ホットヨガの根幹であるヨガは紀元前2,500年頃にインドですでに始まっていたとされています。
この頃のヨガは、ヒンズー教の修行のひとつとして、呼吸法や瞑想が主なものでした。
心を無にして瞑想し、呼吸を整えることで体の中に良いエネルギーを取り込み、心身のバランスを整えていたのです。
その後様々なポーズを取りながら呼吸法を行なうようになり、その結果様々な考え方や方法が生まれることになりました。
世界に広まり出すと、欧米人の趣向に合わせた形となる筋肉エクササイズを目的としたヨガが作られたりしていきます。
本来のヨガの目的は、呼吸を整え心と体のバランスを取ることですから、多くの種類のヨガスタイルができ上がっていても、呼吸法はヨガの重要な要素として扱われています。
ヨガの呼吸法を知ることで自分自身の心をコントロールする(セルフマインドコントロール)ことができる人が多くいます。
インドの修行者(サドゥー)が生涯のテーマとして扱うほど奥が深いヨガは、忙しく時間に追われている現代人にも必要な“修行”と言えるのかもしれませんね。
ホットヨガはインド人が日本で作った!!
インドでは修行、欧米では筋トレをミックスしたエクササイズとして普及したヨガですが、どのようにして日本でホットヨガに変化し浸透していったのでしょうか。
それは一人のインド人ヨガインストラクターが発端と言われています。
1970年頃にインド出身のビクラム・チョードリー氏が来日し、東京でヨガ教室を開催しましたが、あまりの寒さに驚いたそうです。
昼間は40度以上にもなったりする熱帯国のインドの気温と比べると東京の気温は彼らにとっては寒過ぎたようです。
気温は自身の体温にも直接的な影響を与えます。
血の巡りやリンパの流れなど血管は暖かいと拡張し、冷たくなるほど収縮します。
収縮するとその分、血やリンパの流れが悪くなってしまいます。
そのため、効率的なヨガを行うためには、体の血液が流れやすい状況を作ってあげる必要があります。
この気温では体が十分に動かないと感じたチョードリー氏は、ストーブを使って室温を高く設定しレッスンを行ったそうです。
そうすることで体が硬くなって動きにくくなっていた人もスムーズに動くようになるとことが発見されました。
それからは、日本ではヨガの効果を最大限高めるため温度と室温を高く設定するようになりました。
これがホットヨガの始まりです。
高温のため、筋肉エクササイズを取り入れているようなハードなヨガと同じような動きは、体調を崩す原因にもなるためホットヨガは比較的簡単なポーズと呼吸法を中心に行うようになりました。
参考:ビグラムヨガ
ホットヨガで得られる効果
ホットヨガは上記でご紹介したように、呼吸を整え良いエネルギーを体に取り込む、体を温め体の動きを良くするという効果がありますが、これら以外にも多くの効果が期待できます。
高温の中で体を動かすことで、体の隅々まで血液が行き渡り冷えの改善につながります。
エアコンや冬の寒さで冷えている体を温めるのには最適です。
体が温まることで、汗と共に老廃物が体外に排出されやすくなりますし、内臓の動きも良くなり便秘解消や美肌の効果も期待できます。
これらは特に女性に嬉しい効果ですよね。
美容と健康に敏感な女性の心を掴んだホットヨガは、全国で人気を博すことになりました。
ホットヨガの歴史まとめ
いかがでしたでしょうか?
筆者もホットヨガの歴史を調べて、ホットヨガの発祥は日本なんだと知った時、衝撃を受けました。
インドの方が寒いから、ストーブを使ったと言う偶然が、今や日本のヨガの主流となりつつあるホットヨガの基を作ったことは、紙一重で生まれた奇跡とも言えるのではないでしょうか。
この歴史を知ったことで、少しは興味が湧いたらゼヒトライしてみてください。
きっとあなたにとって素晴らしい体験になると思いますよ。