最適な睡眠時間は人により異なる
「悩んでも悩まなくても朝がくる」という健康川柳が、不眠症に悩む人の心を和ませたという新聞のコラムを読んだことがあります。
眠れないのは、何かしらの悩み事が原因のようですが、眠れない日が続くと眠れないこと自体がストレスとなって、ますます不眠症になってしまいます。
しかし、世の中にはいかに睡眠時間を短くして、人生の持ち時間を有効に使うかを考えて暮らしている人もいます。
ショートスリーパー・ロングスリーパーとは?
ショートスリーパーとは6時間以下、ロングスリーパーは9時間以上の睡眠時間をとっている人のことを言います。
平均的スリーパーとは毎日7~8時間の睡眠時間を取っている人を言い、7時間眠る人が一番長生きすると言われています。
しかし、睡眠時間の長短には個人差があります。
ショートスリーパーとして有名なナポレオンは、1日に3時間、エジソンは4時間と言われています。
また、ショートスリーパーが短命であるとは言い切れず、聖路加病院の日野原重明医師は100歳近くまで睡眠時間は4~5時間だったそうです。
ロングスリーパーとして知られているアインシュタインは、毎日10時間の睡眠をとっていたそうですが、現代ではゴルフのタイガーウッズが同じように10時間の睡眠をとっているようです。
睡眠のメカニズム
睡眠のメカニズムは、90分間の睡眠を1単位として、ノンレム睡眠とレム睡眠をくり返しながら、朝目覚めます。
そのため、90分の倍数に起きるようにすると、短い時間でもすっきり目覚めることができます。
以前はシンデレラタイムと言って、午後10時から深夜2時に成長ホルモンが分泌されると言われていました。
しかし、多くの研究から導き出された結果、現在では寝る時間にかかわらず、何時に寝ても入眠してからの3時間に成長ホルモンが分泌され、体や脳を修復することが証明されています。
質の良い睡眠をとるために
睡眠は時間ではなく質なので、本人がぐっすりと眠れたと思えるなら、夜の9時に寝ようが12時に寝ようが問題ないわけですが、食事はできるだけ寝る3時間前にすませておくのがベストです。
睡眠に適した室温は、夏が26℃前後、冬が18℃前後、湿度は50~60%くらいに保つのが理想的と言われていますが、枕や寝具があっていなかったり、パジャマがきつすぎても眠れないことがあります。
もし今ぐっすり睡眠がとれなくても今では、お手軽にオーダーメイドで枕をつくったりすることもできるので検討してみてはいかがでしょうか。
昔の暮らしに戻るのが一番?
時計がない昔は、太陽が昇ると起きて、沈むと寝るという暮らし方でしたが、その体内リズムは、眠らない街と言われる大都に住む人にも、遺伝子レベルで伝わっています。
そのため、朝から夕方にかけて体温は上がり活動しやすくなり、夜になると下がって眠りにつきやすくなるようにできています。
本当は早寝早起きがよいと分かっていても、仕事や勉強などに忙しい現代人は、そうもいきません。
しかし、なるだけ朝はいい加減に起きて、夜は遅くても12時くらいに眠るようにしたいものです。
最近では、良い匂いをかいで睡眠へと誘う画期的なアイテムも出ているので、寝つきが悪い方は一度試してみるとよいでしょう。
まとめ
睡眠時間が短いと早死にするとか長いと長生きする、はたまた7時間睡眠が理想的で一番長生きできるなど諸説ありますが、睡眠も個性のひとつで人それぞれです。
睡眠時間にこだわらず、眠るときには嫌なことを考えず、今日一番楽しかったことだけを考えて、お気に入りの寝具に包まれて眠るようにしましょう。